『引き寄せの法則』は嘘とか効果がないという人をちらほら見かけます。確かに、私も「言っていることは嘘だ」と感じて、『引き寄せの法則』関連の書籍などをすべて売ってしまったこともありました。
『引き寄せの法則』は効果がないというのは、狭い視点で見れば真実だと思っています。しかし、「嘘」と感じるのはそのように見えているだけで事実とは違います。
どうして『引き寄せの法則』が「嘘」「効果がない」と感じてしまうのか私なりに感じたことを書いていきたいと思います。
目次
引き寄せの法則 「宇宙」「波動」「ハイヤーセルフ」って何のこと?
『引き寄せの法則』の本などを読んでいると良く出てくる言葉で「宇宙」「波動」「ハイヤーセルフ」というものがあります。あなたはそれぞれの言葉を自分なりの考えで他の人に伝えることができるでしょうか?
どこかの本で見た、ブログで見たでもいいので、現実世界の中で自分なりに納得した答えを持っておかないと『引き寄せの法則』をうまく使用することができません。
特にこの言葉を使うのがおかしいということを言いたいのではありません。成功している人たちもこの表現を使用していたり、違う言葉で同じような事を言っているので。
どちらかというと、日本語にうまく当てはまる言葉がないと考えた方がいいかもしれません。
言葉については置いておいて、例えば「ハイヤーセルフ」を魂と考えたとしましょう。その時、自分とその魂の間の関係性が分かっていないと、そこで『引き寄せの法則』に対する理解が進みません。
イメージだけが先行してしまったり、遠い世界の事や分からないけどそういうものがある、みたいな説明で終わってしまうのは少し危険です。
自分ではよく分からないものや、例えば前世などというものに身をゆだねてしまうと、自分の事なのに、得体のしれないものに自分の人生の主導権を握られてしまいます。
自分で理解できないものに思いを馳せるこは、楽しいしワクワクするので否定はしません。私も実感していますので。
でも、『引き寄せの法則』を活用して手に入れたいものがある、もっと自由で豊かになりたいというのは、ものすごく現実的なことです。
であれば、「宇宙」「波動」「ハイヤーセルフ」という言葉が何を表しているのか、しっかり理解したいたいものです。
ヒックス夫妻の「引き寄せの法則」に”何かを望んだ時に願望のロケットが宇宙に打ち上げられている・・・”みたいな下りがあります(不正確ですみません)
私は最初、言っていることが理解できませんでした。どっか私たちには見えない「宇宙」という場所があって、そこに願いを届けるのかと思っていました。
もちろん、このような考え方でずっと願っていても最終的には『引き寄せの法則』はやっぱり嘘だとなってしまいます。
真理を追求する必要はありませんが、自分の中で、納得できる回答を出しておくことが『引き寄せの法則』を使うコツになります。
そのほかにも「波動」が一致するってどういう状態?「ハイヤーセルフ」とつながるってどういうこと?など、スピリチュアルが好きな人なら使っている、これらの言葉も情報を集めて自分で考えてみましょう。
引き寄せの法則 潜在意識や脳の仕組みについて全く知らない。
『引き寄せの法則』が起こるのは今いる現実で、それを体験するのは私たち自身です。どこか見えない世界の話ではありません。そのため、少なくとも私たち自身の脳や認識の仕組みなどを知らないと間違った考えに陥ってしまいます。
顕在意識や潜在意識、認知科学など、基本的なことは知っておいた方が『引き寄せの法則』を上手に使うことができます。
逆に何も知らないと、願うことだけしかできず妄信してしまって、オカルトになってしまいます。
今は心理学や認知科学などを絡めて『引き寄せの法則』について説明しているブログがたくさんありますので、探して見てください。
専門家になるわけではないので、最初は軽くでいいです。そして詳しく知りたくなったら、本などを購入したり詳しい人に聞くなどするとよいでしょう。
引き寄せの法則 嘘、効果がないと思っている人にはその通りになる。
人は、現実世界をありのままに認識することは決してありません。その人が今まで経験してきた内容によって1人1人自分の都合のいいように現実を見ています。
都合のいいというのは、良いことばかりではありません。怖いことや嫌なことも過去の経験から、それが自分にとって都合がいいからそのように見るのです。
どんな人も、最初に『引き寄せの法則』を知ったときは、期待をして本を読んだと思います。しかし、うまく『引き寄せの法則』を使うことができない経験をする。
ただ単に、情報が少なかっただけかもしれません、たまたまタイミングもあったかもしれません。でも、人は自分が一生懸命やったことを否定したくない生き物です。
この時、自分の気持ちや、やりきれない感情を『引き寄せの法則』=『嘘』とすることで、自己否定を避けるのです。
そうすると、そのあとは『引き寄せの法則』=『嘘』としか見ることができなくなります。また心と現実を一致させようと無意識に『引き寄せの法則』=『嘘』を見つけ出してしまうようになります。こうして、どんどん一つの信念が出来上がっていくわけです。
最初から調べもしない、本も読まない、それなのに嘘だという人は、自分の狭い世界でしか生きられない人なので、そういう人たちの『嘘』はまた違う問題です。
引き寄せの法則 本やインターネットに書かれていることをただ実行する。
感謝が足りない、本気の努力をしろ、アファメーションをしろ、瞑想をしろ、などネットを見ていると色々な人が色々なことを言っています。もちろんどれも大切なことですし、やってみることは大切です。
しかし、書籍に書いてあるから、ネットでこうすると願いが叶うと載っていたのでやってみましたでは、どうしても上手くいかないことがほとんどとなってしまいます。
どうして、ただ書いてあることをやるだけではダメか分かりますか?
それは、学校の勉強を考えてみればわかると思います。私もそうですが受験のために訳もわからず、いろいろな学びました。理系だったので数学や物理の公式もたくさん覚えました。
今は仕事で必要なごく一部を使っていますが、それは仕事で必要性が分かったから使うことができています。
要するに、引き寄せでなんで感謝するのがいいのか?瞑想は何故いいのか?分かっていないので、受験のために暗記した勉強みたいになってしまっているのです。
例えば瞑想がなんで良いのか、しっかり考えたことがありますか?
瞑想に関して関して言えば、私は2年近く毎日15分ほど続けていますが、神様がおりてきたり、お告げがあったりしたことはありません、しかしメリットがあるため今も続けています。
ただ、それは瞑想だけで得られることではないので、『瞑想するといいですよ』と一言で終えることができるような内容ではありません。
感謝に関しても、アファメーションに関しても同じです。
ネット上では、引き寄せるために行うことなどと沢山ありますが、それぞれに関して数行しか内容が書かれていないものもあります。それでは、数学の公式を覚えましょうと言っているのと同じで、使うことができないのです。
『引き寄せの法則』で成功した人の書いた書籍などは、文章にした時点で、どうしても大切な部分が抜け落ちてしまいます。ネットの情報は玉石混淆です。
そのため、『引き寄せの法則』だけでない情報や自分の経験を踏まえて、常に自分なりに考えていかないと、自分の望む引き寄せはいつまでもやってきませんよ。
引き寄せの法則 無意識にいろいろなことを願っている
静かなところで、じっと目を閉じてみてください。
頭の中にいろいろな思考が湧いてくると思います。顕在意識でいくらどうにかしようとしてもどうすることもできません。人は何も考えなくても思考がドンドン湧いてくるのです。
思考は、自由意思でできると思っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。顕在意識で考えたことというのは、あくまでも人間の理性というものによって作られています。
要するに「建前」の部分です。「自分はお金持ちになる」と気が付いたときにいくら頭の中で考えても、それは「建前」なのです。
現実化する思考はこの「建前」ではなく、「本音」の部分です。知っていると思いますが「潜在意識」の部分です。
「潜在意識」は過去の経験や思い込み、自分の暮らしてきた環境によって強固な信念を持っています。1日に数回、顕在意識で願い事をしたくらいでは太刀打ちできません。
そして、この潜在意識から湧いてくる思考は、常に頭の中を駆け巡ります。自分では意識していなくてもです。その中には、自分は不幸だとか、お金持ちにはなれないとか、死ぬほど働かなくてはお金持ちになれないとか・・・。
忘れてしまったように思えることもあるかもしれませんが、親や先生に何回も言われてきたことなど沢山あります。
自分の願っていないはずの、これら潜在意識の中にあることが現実化するため、『引き寄せの法則』は嘘だとなってしまうのです。
逆に潜在意識を整えることができれば、願いが叶うとも言うことができます。それは、また詳しく書きたいと思います。
おまけ:引き寄せの法則って法則じゃないでしょ?
『引き寄せの法則』は法則ではない、と書いてあるブログがありました。
その方が言っていたのは、法則というのは必然性が必要で、『引き寄せの法則』には、その必然性ないということです。
ちなみに日本語で『法則』を調べてみると
1 守らなければならない決まり。規則。おきて。「法則を守る」
2 一定の条件下で、事物の間に成立する普遍的、必然的関係。また、それを言い表したもの。「遺伝の法則」「因果の法則」
確かに日本語で考えた場合、法則ではないという結論になると思います。でも『引き寄せの法則』という考え方が日本で生まれたわけではないということを考慮する必要があります。
「法則」と訳されている部分は、英語で『Law』となります。では『Law』とはどのような意味があるのかWeblio 翻訳 で調べてみると。
a不可算名詞 法,法律 《★【類語】 law は「法,法律」を表わす最も一般的な語で,権力に裏づけられ服従の義務のあることを意味する; rule は秩序・機能などを維持するために守るべき決まり; regulation は地方公共団体などの定める条例》.
(守るべき)おきて,習わし; 慣例,慣習.
moral law 道徳律.
b(宗教上の)おきて,戒律,律法.
the laws of God 神の法.
日本人には分かりづらいのですが、宗教的な意味合いもかなり多く含まれるようです。
また『Law』の語源については、『語楽!~語学を楽しく学ぼう~』で大まかに説明されていますが、どちらかというと『自然の摂理』みたいな感じでしょうか。
ここでは、言葉の意味や法則かどうかを知ることが目的でないので、これ以上は深くは追及していきませんが、西洋で生まれた『引き寄せの法則』を日本人の私たちが考えるとき、少なくとも宗教観というものも、考慮しないといけないんのではないかなと個人的には思っています。
そうしないと、その言葉の持つ本来の意味や概念を間違えて認識してしまう可能性が高いように感じます。
質問や意見をお待ちしています。